積木の箱

獣のように戯れる二人は、姉と信じていた人と父だった!

もろい積木のように崩れさる少年の心に殺意と性の衝動が爆発した!

Story -ストーリー-

十五歳の佐々林一郎にとって、それはまさしく天変地異の衝撃だった。あろうことか、目を血走らせた父豪一と姉奈美恵の白い脚が宙を蹴る行為を見てしまったのだ。
妻妾同居…
一朗の目には奈美恵はもとより、奈美恵を姉と呼ばせてそしらぬ母トキもすべて承知で黙認している姉のみどりも父と同類の獣であり、敵に映った。


あの日以来、家で食事しなくなった一郎がパンを買う学校前の川上商店の久代だけは例外で、和夫という幼児とつましく生きている清潔な美しさをたたえた優しい久代に日ごとに惹かれていった。


一郎が書店でいかがわしいヌード写真で埋められた夫婦雑誌を盗ったのを発見したのは、担任教師の杉浦だった。快活で成績も優秀だった一郎の変化に気付いた杉浦が家庭訪問してみると、母は一郎が家で食事をしていないことすら知らなかった。北海道の観光王といわれ事業に奔走する父豪一においてはいうまでもない。
一郎が久代の店に行くたび杉浦と出会う。一郎は彼にライバルのような憎しみを覚え、物干しにかけてあった久代の下着を盗む…


天資聡明な姉のみどりも弟の苦悩に気付いていた。心配から一郎を詰問し、逆療法とばかりに「父以上の悪党、獣になれ」といったそのひとことに一郎は反応し、奈美恵を父から奪い取る決心を固める。