Story -ストーリー-

それは、ありふれた殺人事件だった。

隅田川で絞殺死体が発見された。野心溢れる所轄署の若手刑事・片桐慎次郎(渡辺大)は、定年間近のヴェテラン刑事・滝口政利(奥田瑛二)とコンビを組まされる。自ら捜査メンバーへ名乗りを上げた滝口は、上層部の指示も聞かず独自の捜査を開始、その振る舞いに苛立つ片桐だったが、滝口から、殺された男・葛木勝が“三億円強奪事件”の最重要容疑者の1人であったと聞かされ震撼する。1968年12月10日、まるで警察権力をあざ笑うかのように、見事な手口で現金輸送車から三億円を強奪し、多数の遺留品を残しながら、逮捕に至らずついに時効を迎え、「戦後最大のミステリー」と言われた世紀の大事件。滝口はその当時犯人を追っていた捜査員の一人だったのだ。滝口の家で当時の資料を読み漁る片桐。そこには、葛木の他に数人の顔写真があった。
「本ボシは複数ってことですか?」 
「その通りだ」 
「確証があったのに、何でパクらなかったんです?」
「・・・・・・」


34年前、警察が“三億円事件”の犯人グループをほぼ特定しながら、なぜ事件を解決できなかったのか・・・。

数日後、片桐の前に、三億円事件を追うフリージャーナリスト・宮本翔大(武田真治)が現れる。宮本は、葛木殺しが三億円事件に繋がっていること、さらに警察は組織として三億円事件に蓋をしておきたいので、それをこじ開けようとしている片桐と滝口を反組織分子として危険視していることを告げる。そして、このままでは危ない、自分達マスコミと手を組まないか・・・と持ち掛ける。さらに宮本は、元風俗嬢の恋人・多恵子(川村ゆきえ)と同棲しているという片桐のプライベートの秘密についても脅してきた。このことが職場にバレるとただでは済まない。「それほどまでに宮本は自分たちに近づきたがっているのか?」 底知れぬ恐怖を感じた片桐は、自宅に戻ると何も言わずに多恵子を家から追い出した。
宮本の怪しい警告を受けて、翌朝片桐は滝口の元に駆け込む。 三億円事件の裏側には、いったいどんな真実が隠されているのか? なぜ警察はその真実を明かせないのか? 滝口は重い口を開き始めた。
それは、事件の主犯格と目された男・緒方純の父親が警察官であり、そのことを隠蔽しようとした警察が事件自体を闇に葬り去ったという事実だった。 次第に事件の核心に迫る二人だったが、その行く手を阻もうとする動きが警察内に起こる。
上司である捜査一係管理官・藤原に呼び出された滝口は、ある名前を口にする。「その名前を出してはいけません。それは劇薬です。あなたが出してもいい名前は、緒方までです」 冷酷に言い放つ藤原。そして滝口は捜査から外される。
表向き休暇を取った滝口は、片桐をさびれた旅館に呼び出す。片桐が部屋に入ると間もなく、同じく滝口に呼ばれた宮本もやって来る。そこで二人は宮本から、葛木が殺されたのは、三億円事件の真相をマスコミに売ろうとしたのがばれ、仲間から口封じにあったためだと知らされる。さらに宮本は二人に極秘資料をちらつかせ、滝口にトップシークレットを開示するよう迫る。滝口の口から出たのは、とんでもない事実だった。
「この事件の本当のリーダーは・・・」


ついに明かされる驚愕の真実とは。そして事件の闇にたどり着いた人間の運命とは?