Introduction -イントロダクション-

ぶつかり合って、分かり合って、生きていく。
母と娘は、どうしてこんなに素直になれないのだろう。

日本映画ファン待望!
宮﨑あおい、大竹しのぶ 初共演

ずっと母ひとり、子ひとりで生きてきた母娘を演じるのは、宮﨑あおいと大竹しのぶ。
共に幅広い世代から支持され、日本映画界のトップを走る女優二人がついに本作で初共演。
突然の母の結婚を素直に喜べず、どうしても意固地になってしまう娘と、自由奔放であっけらかんとしながらも、娘を愛情深く見つめる母。温かくて、愛おしくて、切ない母娘の姿がスクリーンに溢れる。
さらに、母の婚約者・研二役に、話題作への出演が続く桐谷健太、この母娘と家族同様の付き合いをしている、大家のサクに絵沢萠子、母の勤務先病院の院長に今や日本映画界に欠かせない名優國村隼と、演技派が脇を固める。


家族を見つめ、描く。 
新鋭・呉 美保監督が追求する「生きる」ということ

デビュー作『酒井家のしあわせ』で、複雑な事情を抱えた家族の微妙に揺れる心理と表情を繊細かつリアルに描き、サンダンス・NHK国際映像作家賞/日本部門を受賞、各方面で絶賛された新鋭・呉美保監督が2作目に選んだのは、第3回日本ラブストーリー大賞ニフティ/ココログ賞を受賞した小説「さくら色 オカンの嫁入り」。
「人の生き方、生きる姿を丁寧に描きたい」呉監督が普遍的なテーマとして掲げるものは前作と同じだが、今回は、母と娘の日常の中に存在する細かな感情、そして二人に訪れる非日常がもたらす変化をリアリティと共に表現する。
何稿も脚本を重ね、現場でも宮﨑、大竹らと納得がいくまでディスカッションを繰り返した。当たり前の日常にこそ感じる幸せについて、丁寧に追求された親子の姿は、観る人の心を温かく包み込み、深い共感を呼ぶ。


人と人とをつなぐ、「言葉」と「料理」

この作品の中で、人と人とをつなぐ役割を果たしているのが「言葉」と「料理」。物語の舞台は、大阪のとある町。東京出身の宮?アあおいと大竹しのぶが、全編関西弁のセリフに挑戦した。「絶対に関西人に笑われるような関西弁にはしない」と呉監督は、1カット1カット徹底的にセリフをチェック、方言指導者を現場に常に配して撮影に臨んだ。宮?ア、大竹も、二人以外の主要キャストはオール関西人というプレッシャーの中で、見事に監督の期待に応え、関西弁の持つ絶妙な軽さと温かさを見事に表現している。
また、森井家の食卓を彩る料理も本作の大きな魅力のひとつ。研二が元板前という設定から、50年以上の伝統を持つ辻調理師専門学校が調理指導にあたった。研二が母娘二人の心を通わせようと心を込めて料理を作る姿は特訓の賜物である。ほかにも、大家のサクが森井家に持ち込む家庭料理、娘が母に毎日届けるお弁当・・・ 母と娘、新たに加わる家族、周囲の人びと、人と人とをつなぐ重要な役割を果たしている。