ナンバー23The Number 23

自分の過去を映したような不吉な古本。そこに隠された「23」の鍵とは?
「オペラ座の怪人」の監督、ジョエル・シュマッカーが仕掛ける究極の謎解きサスペンス。交錯する過去、現在、そして未来―。

Story -ストーリー-

なぜ彼が選ばれたのか──
なぜ彼だけに示されるのか──
なぜ彼だけが解けるのか──
陰謀に立ち向かうただひとつの鍵は“23”

 動物管理局に勤めるウォルター・スパロウは、美しい妻と快活な息子に囲まれ、平穏な日々を送っていた。そんなある日、以前開催したクリスマスパーティで同僚のシビルから迫られた時に冷たくあしらった腹いせに、彼女から無理やり仕事を振られる羽目になる。それは、街をうろつく野良犬の捕獲作業だった。2月3日その日は彼の誕生日であり、それを祝うため妻アガサとの待ち合わせの時間が迫っていた。手っ取り早く終わらせようと現場に向かったウォルターは、捕獲一歩手前というところで腕を噛まれその犬を逃してしまう。やっとの思いで追い詰めるのだが、気づけばそこは墓場だった。NED(ネッド)と名づけられたその犬はまるでウォルターを導くように、“ローラ・トーリンズ”という女性の墓碑の前で止まる。そしてふと消えてしまうのだった。
「一体こいつは俺に、なにを伝えたいというのか?」
ネッドとの出会いは、その後に続く奇妙で難解な出来事のはじまりに過ぎないことに、ウォルターは気づく由もなかった。


 ネッドの捕獲作業に失敗し、遅れながらもウォルターはアガサとの待ち合わせ場所へ向かう。アガサは、“ノベル・フェイト古書店”で赤い本を手にして時間を潰していた。そしてアガサはウォルターに誕生日のお祝いとしてその本をプレゼントする。“ナンバー23”と名づけられたその本は、背筋のぞっとするような殺人ミステリーだった。
「この小説に登場するものはすべて想像上の人物であり、万が一、その生死に関わらず実在の人物によく似た者を見つけた場合、そこから先は読まないでください・・・。」
“ナンバー23”はそんなメッセージから始まる。主人公のフィンガリングが生まれ、刑事となって活躍する話だ。仕事も忘れ、憑かれたように読み漁るウォルター。何より彼の興味をひいたのは、フィンガリングの生い立ちがまるでウォルターの少年時代をなぞるように酷似していたことだ。その符合した事実が何を示しているのか・・・。

 ―ある仕事でフィンガリングは、自殺志望のブロンド女の説得にかかる。日付に時間、車のナンバー、本のページ、エレベーターの階数・・・その女は身のまわり全てに“23”が潜んでいる妄想にかられ、ついに首吊りにまで至ったのだ。その馬鹿げた妄想を取り払い、一時は説得して宥めることに成功した。しかし、フィンガリングがその部屋を出たとたん、彼女はビルから飛び降り死亡してしまった。それから“23”の呪いはフィンガリングにとり憑き、彼もまた人生を狂わせていく。“23”は、人を破滅に導く数字なのだ。―

 物語は22章で未完のまま終了していた。23章は白紙だったのだ。そしていつの日か、“23”の呪いはフィンガリングと同じようにウォルターをも虜にする。誕生日、運転免許証、社会保障番号、結婚式、そして壁の色まで・・・彼にまつわる情報、そして目にするもの全てに“23”が潜んでいる。ウォルターにとってそれは決して偶然の重なりではなく、必然が導いた結果なのだ。
ウォルターは、その奇妙な本のなかにヒントを見つけ出し、ある人物を突きとめる。しかしその人物は、「スパロウには地獄が待っている、きっと・・・」と言葉を残し、自ら首を切って命を絶つ。
 全ての鍵は、“ナンバー23”の著者が握っている。その数字の呪いの謎は?そして、ウォルターとその物語を繋ぐ人物とは・・・?