Introduction -イントロダクション-

太宰生誕100年―、代表作にして、青春文学の最高峰「人間失格」が遂に映画化!

1948年の発表以来、いまなお現役の名作として若者から大人まで幅広く読みつがれている、文字通り日本が誇る国民文学にして、太宰治の最高傑作「人間失格」。しかし、その内容を具象化することの困難さから、誰も映像化に手を挙げることなく、今日に至っていた。
太宰治の生誕100年を迎える本年に、角川グループの総帥角川歴彦による念願の企画の下、荒戸源次郎監督はじめ日本映画界を代表するスタッフ、そしてこの上ない豪華なキャストが、この「人間失格」映画化の企画に賛同し、集結した。著作が次々に映画化されるなど、太宰文学の魅力に一際注目が集まる今、満を持し、日本映画の金字塔としてその名を刻むであろう文芸超大作『人間失格』はいよいよ撮影を始動する。

「人間失格」は、幼少期より過剰な自意識から周囲になじめず、青年期には酒や女に溺れて破滅していく主人公、葉蔵の心の彷徨を描いている。誰もが心に抱えているであろう不安や迷いを葉蔵という人物像に託した物語は、彼と同じく青春をおくる者、混迷の現代に生きるすべての者に永遠の“魂”のバイブルとして共感をもたらすであろう。また、出会う幾多の女性たちと葉蔵の儚くも妖艶な関係も、文芸大作に華麗な輝きを添える見所のひとつである。


文芸大作を彩る超豪華キャストが集結!

大作に相応しい、豪華キャスト陣―主人公、葉蔵を演じるのは、映画初出演にして初主演を飾る生田斗真。TVドラマなどで精悍な若者を演じ、人気と実力を獲得してきた彼は本作で、これまでのイメージを覆す難役に挑戦する。そのキャスティングを受けて、「繊細に、丁寧に、破滅的に演じたい」と撮影への意欲を宣言している。葉蔵の先輩であり彼の心を映す鏡である友人の堀木役には「ブラインドネス」などで国際派として活躍する伊勢谷友介。また、実在の詩人、中原中也役が、原作にはないオリジナルキャラクターとして印象深い登場を見せる。�6のメンバーである森田剛が、この役に抜擢された。さらに、葉蔵をとりまく女たちには、寺島しのぶ、石原さとみ、坂井真紀、小池栄子、室井滋、そして大楠道代、三田佳子となど、実力・人気を兼ね備えた絢爛豪華女優陣が扮する。さらにベテランの石橋蓮司も加わり、日本映画の粋とも言える顔ぶれが集結した。


日本映画界、屈指の才能が<不可能>と言われた映画化に挑む!

監督は、近年、『赤目四十八瀧心中未遂』で数々の映画賞を受賞し、かつて『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』などの名作を世に送り出したプロデューサーという名声に、名監督としての経歴を追加することになった荒戸源次郎。映画作りへの真摯な取り組みで知られる鬼才が、異才を放つ豪華キャストを率いて新たな映像世界に挑む。<荒戸マジック>によって誘因される“映像的化学反応”は、かつてない大胆で繊細、かつスキャンダラスな映像を生み出し、我々は全く新しい「人間失格」の太宰ワールドを体験することになる。そして、それは09年日本映画界における最大の出来事として記憶されることになるだろう。米・アカデミーの外国語作品賞に輝いた『おくりびと』に参加、いまや日本の撮影技術の最高峰といえる手腕を本作に傾ける撮影の浜田毅、数々の名作で時代考証の確かさと美しさを実証してみせた『マークスの山』『クイール』などの美術・今村力、そして『剱岳 点の記』などの衣裳・宮本まさ江など、日本映画界最高の技術を誇るマイスターたちが荒戸ワールドを支える。

めくるめく映像美のなか、美しい女たちとの恋に身を投じながら、葉蔵がたどりつく先には一体何があるのか―?その衝撃と感動に、今から期待が高まる。