Story -ストーリー-

水面下100メートル
そこには音もなく、重力もなく、悲劇もない。
水面さえも見えない。グラン・ブルー。


1965年、紺碧のエーゲ海に浮かぶギリシャのキクラーデス諸島。
8歳の少年ジャック・マイヨールは、友達から港の海にきらきら光るものがあると教えられる。光っているのはコインだった。自分がとってくるから何か買って分けようと提案するジャックだったが、そこに現れた村のガキ大将エンゾ・モリナリが、あっという間にコインを自分のものにしてしまう。翌日、海綿取りに出かける父親(クロード・ベッソン)、ルイ伯父さん(ジャン・ブイズ)とジャック。船上で、ジャックとルイ伯父さんが帰国してしまったアメリカ人の母の話しをしていると、父親が作業中の事故にあいジャックは、船上で泣き叫ぶ。エンゾはその全てを岸から目撃していた。ジャックは、海だけが慰めの孤独な身となってしまう。


1988年シチリア。
難破船の解体作業中にダイバーが船内に閉じ込められてしまったと聞きつけ、エンゾ(ジャン・レノ)と弟ロベルト(マルク・デュレ)が愛車フィアット・チンクエチェントで現場に駆けつける。取り乱している現場責任者に1万ドルで救助を請け負うと申し出、大金をせしめたエンゾは、そのお金で少年時代の親友ジャック・マイヨールを探せとロベルトに命じる。

同じ頃、遠く離れたアンデス山脈。
ニューヨークからきた保険調査員のジョアンナ・ベイカー(ロザンナ・アークェット)は、氷原で起きた事故の調査のため、ローランス博士(ポール・シュナール)の研究所を訪ねていた。ジョアンナは、そこでボンベも背負わずに氷の下の深い湖へ潜っていくダイバー、ジャック・マイヨール(ジャン=マルク・バール)に出会う。彼は潜水中の人間生理を研究する博士に協力してダイビングをくり返していた。翌朝、研究所を去るジャックはジョアンナにイルカの置物を贈る。


ペルーからコート・ダジュールに戻ったジャックは、20年ぶりにエンゾに再会する。エンゾは、10日後にシチリアのタオルミナで開催されるフリーダイビングの大会に参加するよう告げ、ジャックの目の前に航空券を置いて去る。一方、ニューヨークに戻ったジョアンナは、ルームメイトにアンデスで出会った不思議な男のことを一晩中話し続けていた。翌日、ローランス博士からジャックがタオルミナの大会に出場することを聞きつけ、上司をだましタオルミナへと向かう。ジャックとエンゾが再会を喜ぶシチリアのレストランに、偶然を装ってジョアンナが現れた。名物の海の幸のパスタを囲みながらジャックとの再会に有頂天になるジョアンナ。しかし、その夜エンゾはジョアンナにジャックをいくら好きになっても無駄だとクギをさす。


いよいよ大会は始まり、ジャックが108メートルの潜水を成功させ世界の頂点に立つ。そしてその夜、ジャックとジョアンナは初めて愛を確かめあうが、深夜ジョアンナが目を覚ますとジャックの姿は隣にはなく、海でイルカと泳いでいた。そんなジャックを見てジョアンナはニューヨークに戻ることを決意する。

そんななか、エンゾは彼らが幼い頃を過ごしたギリシャで行われる第14回国際フリーダイビング大会で最後の対決をしようと決心するが、人間の限界を超えた行為に異議を唱えるローレンス博士の忠告で大会の中止が決定。エンゾはそれを振り切って深海を目指すが、後を追ったジャックがそこで見たものは・・・・