アジアンタムブルー

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あなたがくれた、いちばん美しい時間

残りわずかな恋人のいのち。
ふたりはニースの柔らかな光のなかで過ごそうと決めた。

Introduction -プロダクションノート-

「1トンもの撮影機材を日本からニースまで・・・」

Text by 椛沢節子(アシスタント・プロデューサー)

今回のニースロケで一番大変だったのは、機材です。撮影、音声、美術の荷物で総重量1トン近い重さです。
1トンって・・・想像つかないなぁ〜。象の重さとかで聞くけど・・・。結局、3日間に分けて1トンの荷物を運ぶことになりました。最後の最後まで残ったのは、葉子の車イスでした。パリからニースまでは陸送で丸一日走り続けて運んでもらいました。きっと大変だったと思います。

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「ジャン・コクトーが愛した町、ヴィルフランシュ・シュル・メール」

ニースから車で40分くらい離れた小さな港町の「ヴィルフランシュ・シュル・メール」という町が舞台になりました。この町はジャン・コクトーが長期滞在するほど可愛らしい町です。

この町でキャスト、スタッフが泊まったホテル「ウェルカム・ホテル」は、夏のシーズンが終わると冬季休暇に入ります。でも、私達スタッフの為に冬季休暇を先延ばししてもらい営業してくれました。ほぼホテルの部屋は、私達の貸切り状態。ホテルの人たちもこんなに日本人で埋めつくされるとは思ってなかったと思いますが・・・。
スタッフの朝食でも大騒ぎです。通常は7時からなのですが、私達のスケジュールでは7時に出発するので6時には食べられる状態にするために大騒ぎでした。

「ウェルカム・ホテル」にはジャン・コクトーが長期滞在した部屋があり、彼のサインや絵が壁に残されています。この部屋を引き当てたのは撮影の北さんで、みんなで北さんの部屋を見学させてもらいました。

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「日仏混成による撮影。その苦労とは」

一番の大きな違いは、食事時間です。これは毎回、海外ロケをする度のことですが、外国人スタッフと日本人スタッフの食事時間のかけ方が違います。ランチも2時間近く、食事休憩を取ります。もちろん、ワインも常備。この2時間をいかに短くさせるかが勝負です。まぁ毎回、負けてますが・・・。
それから、冬時間になっていましたので、太陽との勝負。日本人スタッフだけでしたら1時間もない休憩だったと思います。さすがに阿部寛さん、松下奈緒さんもこの時間には苦笑するのみでした。

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「美術スタッフによって作り込まれたマルシェ(市場)」

隆二と葉子が買い物をするマルシェ(市場)は全て、映画のためにウェルカム・ホテル横の広場に作り込まれたものです。フランスのスタッフによる美術は優秀なもので、あまりの出来の良さに近所の住人が買い物に来てしまったほど。
このシーンに導入されたエキストラの数は100人。全てヴィルフランシュかニースの人たちです。フランス人は本当によく食べるので、ケータリングは本当に大変でした。

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「作品のイメージを作り上げた水溜り写真」

この映画の大事なひとつを担っているのが、葉子の水溜り写真です。クランクイン前にカメラマンと助監督は、とにかく水溜りを探していました。バケツに水を汲んで持ち歩いたくらいです。雨が降ると二人で、「あ〜雨だ!」と喜んで出かけて行ってました。この時期は雨が少なく水溜りが出来ず、人工的に水溜りを作っていました。
発想を変えて、雨が降って出来るのが水溜りだけではないので、人が水まきをして出来たのも水溜り。湖ももしかして水溜まりと考えてもいいのでは?そう考えていき、たくさんの水溜まり写真を取りました。
隆二と葉子の時間経過を、写真で表現できないかと・・・監督の注文。最初は、季節の写真(桜、ひまわり、海など)で用意をしていたのですが、やっぱり葉子の写真で、となり大慌て。カメラマンも持っている過去のコレクションを探してみたり、金魚を飼って撮ってみたり・・・葉子の世界観に近づけるために頑張りました。

葉子の写真を担当したのは、カメラマンの矢部志保。人物ポートレイト、舞台写真、旅行写真などで活躍している。

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「実は原作の世界感を引き継ぐ重要なファクター」

クリーミィな泡となめらかなのど越しが魅力のドラフトギネス。「アジアンタムブルー」原作者の大崎善生は、そのドラフトギネスを原作中でたびたび描写しています。
映画でも原作のその世界観を生かし、アイリッシュパブで仲間と語り合いながら飲むシーンや、自宅で食事と共に飲むシーンなどでドラフトギネスが何度か登場します。是非ご注目ください。

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