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今月のピックアップ・バックナンバー

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第7回「自転車男子とバイク男」

 自転車が登場する麗しの邦画といえば、古くは高峰秀子が大石先生を演じた『二十四の瞳』(松竹)、近年では岩井俊二監督の『LOVE LETTER』でしょうか。映画の中の自転車は、爽やかでノスタルジックな描かれ方が多い気がします。

 最近では嵐の二宮くんが白い学生シャツで自転車(ロードレーサー!)に乗る『青の炎』が印象的でした。少年の孤独に自転車はぴったり。
 2006年の劇場版アニメ『時をかける少女』も、自転車がキーワード。二人乗り、甘酸っぱいですね。

 一方、バイクは大人になりかけのキャラクターにぴったり。
 『モーターサイクル・ダイアリーズ』(2004)。革命家チェ・ゲバラの青年期を自叙伝に沿って映画化したもの。女子に大人気のガエル・ガルシア・ベルナルくんがゲバラを演じています。ゲバラといえばベニシオ・デル・トロ主演の『チェ 28歳の革命/38歳の別れの手紙』もこれから公開。予習におススメ。

 日本映画だって負けていません。
 『濡れた二人』。都会的な夫婦を演じるのは若尾文子と高橋悦史。夫の不義を察知し、妻はひとり海辺の村へ。そこへワイルドな地元の若者・北大路欣也がバイクで登場。今では大量投下されるCMの影響で、犬の顔が浮かびますが…。監督は増村保造。セクシーシーンも随所に。
 『くちづけ』は増村保造監督デビュー作。バイクを友人の修理工場から無理やり借りて、海へデートに行く、出会ったばかりの若いふたり。出演はこの作品の三年後に結婚した川口浩と野添ひとみ。この頃からビビビッと来ていたのかしら。バイクは「やんちゃな」乗り物、車は「大人の」乗り物という意味か、劇中ゴージャスな人物が車に乗っています。

 車とバイクといえば『あなたと私の合言葉 さようならこんにちは』。監督は今年亡くなった市川崑。若尾文子が演じるのはカーデザイナーという最先端の職業(メーカーは日産)。彼女に憧れ、夜間大学に通う若者てっちゃん(川口浩)が乗るのはバイク。ファンには嬉しい、若尾ちゃんのメガネ姿が拝める稀有な一本。

 『汚れた英雄』はこれぞ男の夢?レース資金を、極上の美女達に貢がせる話ですもの。
男が憧れる男の代表格・松田優作は『蘇える金狼』で白バイに乗って現金強奪!昔、白バイ警官って昔は男児の憧れの職業のひとつだった気がする。

 自転車男子に胸キュンしたい映子ですが、三船敏郎が素敵な松竹の『醜聞(スキャンダル)』や東映の『白蛇抄』も嫌いじゃないです。映画を観たら今週末出かけてみませんか?

青の炎

製作年:2002年

二宮和也主演

17才の切ない殺人者を描いた傑作サスペンス

時をかける少女

製作年:2006年

17才、戻ることの出来ない夏
21世紀をかける新ヒロインは紺野真琴17歳、高校2年生

モーターサイクル・ダイアリーズ

製作年:2004年

中古のバイクで雪のアンデスを越え、マチュピチュ遺跡、そして密航してアマゾン河へ・・・
伝説の革命家チェ・ゲバラの無鉄砲で情熱的な青春の日々を「セントラル・ステーション」の名匠ウォルター・サレスが描くロードムービーの傑作!

濡れた二人

製作年:1968年

若尾文子と北大路欣也という新しい顔合わせを得て、男と女の間にうずまく情熱を増村保造がダイナミックに描き出す。

くちづけ

製作年:1957年

真夏のある日の拘置所。青年・欽一と少女・章子の出会いは偶然だった。バイクに乗って海へと向った二人は魚のように泳ぎ戯れ、心を通わせあう。しかし、彼らの青春には陰もあった…。
増村保造の記念すべき監督デビュー作。

あなたと私の合言葉
さようなら今日は

製作年:1959年

さわやか&ホロ苦な崑流ホームドラマ。

市川崑初のカラー・シネスコ作品。小津調のパロディ??
いえいえ、これはさわやかでホロ苦い崑流ホームドラマ。カー・デザイナーの若尾文子、スチュワーデスの野添ひとみ、父親役の佐分利信と、揃って好演。笑いの中に、さり気ない孤独感が滲むのがいいんだなぁ――by 森 遊机

汚れた英雄

製作年:1982年

0.1(コンマイチ)秒のエクスタシー

蘇える金狼

製作年:1979年

動く標的、撃ち落とせ!