角川映画オススメシネマ映子の部屋-EIKO's ROOM-

今月のピックアップ・バックナンバー

今月のピックアップ・バックナンバー

第54回「暑さを吹っ飛ばせ! 納涼怪談映画大会」

まだまだ暑い日々が続きますが、私、大井利一の幼少期の夏のイベントと言ったら、花火大会にお泊り会でした。お泊り会の締めで行われる肝試しも印象に残っています。また、お盆の時期には「あなたの知らない世界」などの恐怖映像でもゾクゾクしたものです。
トラウマ級で印象に残っているのは、テレビ東京で放送されていた新東宝さんの怪談映画特集です。特に『怪猫お玉が池』(’60)は、現代と過去に連なる祟りが子供心に非常に恐ろしく、その夜は一人でおトイレに行けなかったのを覚えています。そんなトラウマで肝を冷やしたのも、暑い夏を乗り切れた要因の一つかもしれません。
そんな訳で、今回は心に残る怪談映画・ホラー映画をご紹介します。

先ずは怪猫映画の隠れた名作『秘録怪猫伝』(’69)。大映としては11年ぶりの怪猫映画ですが、その定番「鍋島騒動」を元にしているものの、“猫ダンス”といったそれまでの怪猫映画のお約束を排し、ひたすら怪奇性とスリラー性を追求した映画です。暗闇の中から浮かび上がる、不気味に光る黒猫の眼などの陰影が強い映像で、恐怖心を倍増させます。

続いては、この世に残した恨みから成仏できない霊魂と、生身の人間との純愛が絡んだ怪談映画『牡丹燈籠』(’68)です。霊魂であるはずのお露とお米が燈篭をさげて主人公・新三郎のもとに現れるシーンは、恐ろしさと共に得も言われぬ窈窕たる美しさで、屈指の名場面です。
この2作品には狡賢い小悪人が出てきて、自らの欲で怨霊の怒りを買いまくります。お化けよりも、「欲に狂った人間が一番怖い」という怪談映画には必要かつ重要なメッセージが込められています。

『リング』を生み出した、原作・鈴木光司と監督・中田秀夫が再びタッグを組んだ『仄暗い水の底から』(2002)のテーマは、“水”。それまでの怪談映画は川や池が重要な恐怖ポイントでしたが、この映画では生きていく上で必要な“水”そのものが恐怖を誘い、至高の恐怖を脳髄にまで送りつけます。

当時すでに生活必需品であった携帯電話が呪いの伝播をしていくというモチーフが、怖さを身近に感じさせた『着信アリ』(2003)。「死の着信メロディー」にのって、自分の携帯番号からの発信・着信時刻が3日後・自分が死ぬ間際の声が残されたメッセージは、怖さを倍増させます。私事で恐縮ですが、公開直後のバレンタインデーに携帯電話を家に置き忘れたのですが、その日の携帯電話が“着信ナシ”で非常に悲しかった思い出があります。

ホラー映画の両巨頭“フレディ”と“ジェイソン”が組んでしまったのが『フレディvsジェイソン』(2003)。ファンには待ち望まれていたものの、恐らく被害者たちは誰も望んでない“最兇タッグ”の登場に、ファンは狂喜乱舞、被害者は阿鼻叫喚でした。この夢の対決の結果や、如何に!?


ファン待望と言えば、いよいよ「呪いの動画」とリングウィルスが死を呼び起こす『貞子3D2』が8月30日に公開されます。今回は『スマ4D』という、スマートフォン専用アプリを起動させながら鑑賞する、映画史上初の試みもあります! 劇場でしか味わえない仕掛けです(詳しくは、公式HPでご確認ください)。もちろん通常の3D上映もありますので、どちらでもお楽しみいただけます。『リング』をはじめとする貞子のおさらいは、第47回をご覧ください。

今月ご紹介した『仄暗い水の底から』『着信アリ』『フレディvsジェイソン』『リング』は当社からDVDを発売しています。また、『仄暗い水の底から』が8月26日(月)、『着信アリ』が8月27日(火)、『リング』が8月28日(水)にテレビ東京「午後のロードショー」(午後1時25分〜/関東地区のみ)で放送されます。
今回ご紹介の怪談映画・ホラー映画で肝を冷やして、暑い日々を乗り切りましょう!

秘録怪猫伝

製作年:1969年

聞える…
見える…
怪猫の呪いが!
ノド笛を喰いちぎり生首を転がす
夜を鋭くえぐる恐怖の連続!

牡丹燈籠

製作年:1968年

カランコロン、カランコロン……、身の毛もよだつ駒下駄の音!
巨匠山本薩夫監督が初めて描く怪談映画の決定版

仄暗い水の底から

製作年:2002年

リングから4年…。
「恐怖の形」は、新たな時代を迎える。

着信アリ

製作年:2003年

来る。

フレディvsジェイソン

製作年:2003年

恐るべき悪夢の企画が遂に実現!
1980年[13日の金曜日]に恐怖が生まれ、1984年[エルム街]で悪夢が始まった。
そして2003年10月、遂に実現してしまった[映画史上最も凶悪な殺人鬼2人]の恐演!

貞子3D2

製作年:2013年

2013年夏、『貞子3D』が更なる進化を遂げて劇場に戻ってくる!

リング

製作年:1998年

ビデオに殺されるなんて。