角川映画オススメシネマ映子の部屋-EIKO's ROOM-

今月のピックアップ・バックナンバー

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第44回「劇中劇のある映画」

年齢も価値観も自分と異なる人生の人と出会ったら…。『キツツキと雨』は、日常生活では接点があるはずもない年配の木こりと気弱な新人映画監督が、小さな山村で行われた映画『UTOPIA 〜ゾンビ大戦争〜』の撮影現場で出会ったことから生まれるちょっとイイお話を描いた作品です
人里はなれた小さな山村で木こりとして生計を立てている無骨な男・克彦を演じるのは役所広司。小栗旬は監督デビュー作『シュアリー・サムデイ』の経験を活かし、撮影現場をまとめきれずパニック寸前の新人映画監督の幸一に扮しています。克彦の息子・浩一に高良健吾、劇中劇のヒロインに臼田あさ美、克彦の木こり仲間に伊武雅刀、劇中劇の大物俳優に山?ア努が扮するなど、豪華なキャストが集まりました。監督は、ロングランヒットを記録した『南極料理人』で高い評価を得た沖田修一。
出会うはずのない二人が出会ったら…。無骨な克彦と気弱な幸一がどう変わっていくのか…。そんな二人を中心に、映画の撮影隊と村人たちのおかしくも温かい関係を描いた『キツツキと雨』を是非ご覧ください!

『キツツキと雨』には、『UTOPIA 〜ゾンビ大戦争〜』という劇中映画が設定されています(ちなみにこの劇中映画の予告篇があります。詳しくは、こちら)。今月は劇中劇が登場する作品をご紹介します。

劇中劇が作品の大きな鍵となるのが、『死者の学園祭』(2000)。演劇部部長の真知子は、創立80周年を祝う学園祭で、自殺した親友が遺した「青い瞳の天使」という芝居の台本を上演しようと奔走していた。その作品がかつて学園で起こった悲しい恋の物語とも知らずに…。そして、真知子たちが台本の謎を追っていく中で、次々と悲劇が起こる。真知子を演じたのは、本作が初主演作となった深田恭子。

『王の男』(2006)は、韓国史上最大の暴君と言われている燕山君(ヨンサングン)統治下の朝鮮王朝で、国一番の芸人を目指す二人の男の物語。宮廷を皮肉る芝居を行ったチャンセンとコンギルは侮辱罪で捕まり、王が芝居を見て笑わなければ死刑だと言い渡される…。二人が演ずる劇中劇は、時に自らの生死を賭け、時に重臣たちを告発するという命を賭けた一世一代の芝居が続きます。

『蛇姫様』(’59)は、お家乗っ取りを目論む悪家老のために父と妹を殺された若者が、お姫様を助け、庶民のために旅役者に姿をかえて復讐に起ち上がる物語。主人公・千太郎を演じるのは、歌舞伎界出身の市川雷蔵。歌舞伎での修練を活かし、「生玉心中」・「お軽勘平の道行」を演じ、特に「お軽勘平の道行」ではお軽に扮し、共演の女優陣から「色気が出ている」と感嘆の声が聞こえたとか。

今回ご紹介した作品の内、『死者の学園祭』『王の男』は弊社からDVDを発売しております。

シュアリー・サムデイ

製作年:2010年

バカで最強だった俺たちを取り戻す!!!
小栗 旬 初監督作品

死者の学園祭

製作年:2000年

自殺した友人が遺した台本を学園祭で上演しようとする真知子の周囲で、次々と惨劇が起こり始める。

王の男

製作年:2005年

それより奥は、見てはならない。
今、実在の宮廷を揺るがした究極の愛憎劇が幕を開ける――

蛇姫様

製作年:

舞台姿で悩ませて、若衆姿で斬りまくる!

颯爽雷蔵の魅力のすべてを結集した豪華時代劇