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今月のピックアップ・バックナンバー

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第43回「平安絵巻への招待」

「源氏物語」が誕生してから千年。原本が存在しないこの物語は、多くの人の手により写本され伝えられてきました。原本が存在しない故に多くの謎が残っています。最大の謎は、紫式部がどのような人物であり、なぜ「源氏物語」を執筆したのか? という点です。その誕生秘話をベースに<光源氏のラブストーリー>と<紫式部のラブストーリー>が展開し、<物語>と<現実>と2つの世界が交錯する、全く新しい「源氏物語」が『源氏物語 千年の謎』です。
過去多くの名優が演じてきた絶世の美少年・光源氏には幅広い世代から支持され若手俳優のトップを走る生田斗真。その光源氏と恋に落ちる個性豊かな姫君たちを、桐壺と藤壺に真木よう子、葵の上に多部未華子、夕顔に芦名星、六条御息所に田中麗奈と今をときめく女優陣が演じています。<現実>の世界で、ある想いを秘めつつ、筆をとる紫式部に日本映画界屈指の女優・中谷美紀。式部に筆をとらせた時の権力者・藤原道長に東山紀之、「源氏物語」の世界と現実の世界を行き交う陰陽師・安倍晴明を窪塚洋介が演じ、この作品をスリリングな展開に導いています。監督は、『愛の流刑地』で全国に一大センセーションを巻き起こした鶴橋康夫。
また、豪華絢爛な衣裳と平安の建物を忠実に再現した美術、壮麗な音楽で壮大な歴史エンタテインメント作に仕上がった『源氏物語 千年の謎』を是非ご覧ください!

『源氏物語 千年の謎』にちなみ、今月は「源氏物語」を映画化した作品をご紹介します。

『源氏物語』(’51)は、「源氏物語」の初めての映像化作品です。当時、「長大な内容を映画処理する事の困難、衣裳・セット・小道具など平安朝文化を再現する諸材料の不備、技術面の貧困から、実現を見ず」(当時の宣材資料より)とされていた「源氏物語」ですが、大映は創立10周年記念映画として製作しました。戦前から現代語訳を試みていた谷崎潤一郎に監修を依頼し、光源氏を演じる長谷川一夫をはじめとした当時一流のスタッフ・キャストによって平安絵巻を再現しました。

『源氏物語 浮舟』(’57)は、原典の後篇にあたる「宇治十帖」に登場する浮舟をヒロインにした北条秀司の戯曲を原作とする、「源氏物語」の初めてのカラー映像化作品です。浮舟を山本富士子が演じ、『源氏物語』で光源氏を演じた長谷川一夫が、光源氏の子・薫の君を演じたことも話題になりました。

『新源氏物語』(’61)は、川口松太郎の同名小説を原作にした、「源氏物語」初のスコープサイズ作品。光源氏を市川雷蔵が演じ、新たな光源氏像を見せました、また、光源氏の父帝として市川寿海も出演し、スクリーンで始めての父子役で雷蔵と共演したことも話題を呼びました。

『源氏物語(劇場アニメ)』(’87)は、「源氏物語」初のアニメーション作品。光源氏の声を吹き込んだのは、風間杜夫。平安時代の建築美再現に建築家が使用しているコンピューターを使用、十二単など平安の雅を再現するため、モデルさんに衣裳を着せて研究したそうです。

今回ご紹介した作品の内、『源氏物語』『源氏物語 浮舟』『新源氏物語』が弊社からDVDを発売しております。
『源氏物語 千年の謎』をはじめ、年末年始は新旧の「源氏物語」映画化作品をご覧頂き、雅な平安絵巻の世界に浸るのはいかがでしょうか?

源氏物語

製作年:1951年

永遠の生命感を持った古典「源氏物語」を、最高のスタッフ・キャストで映像化!

大映が創立十周年記念作品としてオールスタアキャストで贈る豪華絢爛王朝絵巻

源氏物語 浮舟

製作年:1957年

浮舟と薫の君の悲恋が、きらびやかな平安の都に甦る。
名匠・衣笠貞之助監督、長谷川一夫主演作。

新源氏物語

製作年:1961年

十二単衣がはらりと落ちて、玉なす黒髪は紫のねやに乱れる!
九重の奥深くまことの恋を求めて、妖しく、美しく繰り広げる王朝絵巻---

『釈迦』に続く超大作として大映が贈る豪華絢爛・愛怨華麗の王朝絵巻!
日本文学の最高峰にして、ベストセラーである「源氏物語」に現代の伊吹を与え、若い映画ファンに送る文芸大作!

源氏物語(劇場アニメ)

製作年:1987年

………お急ぎにならないと、夜の闇が消えてしまいますわ………
……わたしは何をしても許される身ですから……