2009年07月13日

角川映画 原版通信 Vol.1

kadokawa_rogo1.jpg

角川映画ファンのみなさま、いつもご愛顧有難うございます。
このたび、当社のコンテンツに深い関心を寄せられている皆様のお声にお答えし、
当社の取り組みのひとつとして重要な"原版保存"について触れる機会を設けていきたいと
思います。


~発行によせて~

角川映画の収益の柱として欠かせないのが、旧作(大映株式会社ならびに角川映画製作の邦画)の売上によるものです。内外からの評価も高い秀作も多く、新作とともに欠かすことのできない両輪となっています。この会社の基礎を築いた先達たちの作品が、今も輝きを失うことなく、私たちに貢献してくれています。

しかし、残念なことにフィルムというものは経年劣化が避けられません。これまでの長い年月により既に原版(ネガフィルム)はかなり劣化してきています。これをこのまま放置しておくと、いずれ原版を逸失してしまうことになります。「原版が劣化する」ということは、上映用プリントを焼くことはもちろん、パッケージの発売、テレビの新しいメディアでの配信など種々の用途にあわせて素材を作ることが出来なくなるということを意味しています。原版こそがすべての礎です。

そこで、少しでも原版の劣化を抑え、貴重な作品群を未来に向けて保存していくことが、当社の重要な使命のひとつであると考え、原版の保存並びに修復作業を行うこととしました。この作業は当社一社の利益のためでなく、日本文化にとっても大変重要なことであり、社会的にも非常に有意義であると考えています。

当社には1600以上の映画作品があります。これら全ての原版の状態を検査(フィルムインスペクション)・確認しクリーニングを行い、可能な修復、複製原版を保存していきます。
この修復保存の意義を鑑み、角川文化振興財団から助成を受けて、社内を横断した「原版保存プロジェクト」を立ち上げ、大映作品を皮切りに作業を開始しました。このプロジェクトチームの事務局を業務管理室が受け持っています。

しかし、検査を進めるうち判明したのは、原版の劣化が当初予想より、かなり進行しているという事実でした。現在、当社が持っている原版で最も古いものは1939年公開の『仇討膝栗毛(あだうちひざくりげ)』(ポジ)ですが、劣化の進行は保存状態など諸条件によるため、70~80年代に製作された比較的新しい作品にも既に劣化がみられます。このままでは、貴重な作品が失われてしまいます。当社としては強い危機感を感じ、修復保存を速める必要があると考えています。作業について、助成をいただいている角川文化振興財団、作業を依頼しているIMAGICA、原版を寄託しているフィルムセンターの方々と協議を行い、日本文化と社会に貢献できるよう作業を進行していかなくてはならないと考えています。
また、この助成のなかで、映画原版に次いで、当時のスチルのネガにあたるガラス乾板やプレスシート、ポスターやロビーカードなど、貴重な資料のデータ化にも取り掛かりました。

~ここからは、ちょっとブレイク~
業務管理室にスキャンギャルあり。大映プレスのスキャンを終えたばかりの女子大生コンビ座談会の模様をお届けします。

M:お疲れ~。やっと大映プレスの取り込みが終わったね。
T:お疲れ様です。年内に終わるとは思いませんでしたが、やればできるものですね。
M:2.832枚もあったんだよね。
T:1930年代のプレスもあったので破れや黄ばみも酷かったですね。
M:カビも酷くてプレス自体すごく痛んでたよね。
   Tさんは昭和菌にやられないようにいつもマスクをつけてたね。
T:フフフゥ。そんなことないですよ。
   ところで昔のプレスって今回の作業で初めて見たんですが、表が小型のポスターに
   なっていて、裏に作品解説やあらすじが書いてあるんですよね。
M:今のプレスと違うのはタイトルロゴや宣伝ポイント、文案(コピー)が載っているところかな。
   それがなかなか面白いんだよね。
T:「グッと抱きしめ君が好き!甘いキッスであなたが好きよ!
   セクシーサインで好き・好き・好き!」
M:だ、大丈夫?
T:いやだあ。『好き・好き・好き』のコピーですよぅ。
M:ああ。川口浩主演の映画だっけ?
T:そうです。隊長になる前(川口浩探検隊)の初々しい姿は必見です!
M:そういえば、T田さんは勝新好きで自分のシフトの時に勝新プレスが回ってくるように
   頑張ったんだって?
T:そうなんです。狙ってました!あんな好男子、今時滅多にいませんよねえ(笑)
M:早く言ってくれれば作業せずに取っておいたのに...。
   私は今作業している角川映画の松田優作プレスの方が楽しいかな。
T:スキャンした画像はDVD特典映像やTV局に送る資料用に使われるそうです。
M:へー。じゃあ大変だけど残りのプレスも丁寧に作業しないとね。


(こちらのブログでお送りする『原版通信』は再編集版です。)

続きは次号で


投稿者:ねじまき

■トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://www.kadokawa-pictures.co.jp/cgi-bin/mt4/mt-tb.cgi/346

■コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)




投稿者
  • システム管理者
  • yama☆p
  • AT-TUN
  • カツライス
  • 鹿むすめ
  • HAPPYMAN
  • 暴走鳥
  • 次郎三郎
  • ねじまき
  • SENA