望み

2020年 10月9日(金) 全国ロードショー

「愛する息子は殺人犯か、被害者か。それともー」

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Introduction -イントロダクション-

読書家のためのブックレビューサイト「ブクログ」のアンケートで、驚異の読者満足度100%を獲得、2016年の「週刊文春ミステリーベスト10【国内部門】」にもランクインした、20万部超えのベストセラー小説の映画化が遂に実現した。「犯人に告ぐ」、「検察側の罪人」でも知られる雫井脩介が、執筆時に最も苦しみ抜いたという、渾身の力作にして代表作だ。

建築家として成功した頼りがいのある父、家で編集の仕事をする優しい母、サッカーに打ち込む人気者の高校生の息子、成績優秀でいつも明るい中学生の娘。そんな誰の目から見ても幸せな一家が変わってしまったのは、息子がケガをして、サッカー選手になる夢を諦めたことがきっかけだった。両親に斜に構えた態度をとり、夜遊びをするようになった息子が姿を消したその日、彼の友人が殺害される。事件には3人の少年が関わり、もう一人殺されたという噂が広がった。その日から、世間からの誹謗中傷、職場や近隣の人々の手のひら返し、マスコミの容赦ない追及を受けながら、父、母、妹、それぞれの〈望み〉が交錯していく──。

たとえ被害者だとしても無実であってほしいと願う父の石川一登に扮するのは、感動作からコメディ、時代劇まで、あらゆるジャンルの様々な役を我が物にしてきた国民的俳優、堤真一。息子が犯人なら社会的地位も収入もすべて失うことを思い知り、残された家族の人生を守るために、結果的に息子の死を望んでしまう父親をリアルに演じ共感を呼ぶ。殺人犯でもいいから生きていてほしいと祈る母の貴代美には、映画、TVドラマ、舞台で華やかなキャリアを築き上げ、今や日本のエンタテインメントに欠かせない存在となった石田ゆり子。息子と共に罰を受けることも覚悟する母の想いが胸に刺さる。

ふとしたボタンのかけ違いから道を外れていく息子の規士には、次々と話題作に起用され、今観客が最も観たい逸材、岡田健史。家族想いの心優しい少年に、いったい何があったのか、透明だが奥深い眼差しで、少年の心の深淵を演じきった。兄のことは大好きだが、自分を待ち受けていたはずの輝く未来が壊されることを恐れる妹の雅には、若手演技派俳優の中でも突出した才能で観る者を魅了する清原果耶。

監督は、娯楽大作から社会派作品まで幅広く手がけながらも、一貫して人間の真実を見つめてきた、『人魚の眠る家』『十二人の死にたい子供たち』の堤幸彦。

家族がたどり着いた、被害者でもない殺人犯でもない〈3つ目〉の答え、
それこそが愛する息子の本当の〈望み〉だった──

切ない真実が放つ暖かな光に魂がむせび泣く、サスペンス・エンタテインメント。