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今月のピックアップ・バックナンバー

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第65回「大映創立75周年記念「大映女優祭」 おススメ作品」

大映創立75周年記念「大映女優祭」が12月9日から角川シネマ新宿で上映開始いたします(順次全国上映する予定です)。その上映作品の中から特におススメする作品を紹介いたします。

戦後大映の屋台骨を支えた「母もの」シリーズは、三益愛子主演で三益演じる母親が子どもの幸せを願ってそっと身を引く形が主なストーリです。シリーズではあるものの、作品に連続性は無く、それぞれ独立した作品です。その第一作目が『山猫令嬢』(’48)。一作目にして、完成形ともいえる出来栄えで、その後のシリーズ化に貢献しました。

『いとはん物語』(’57)は、京マチ子主演の意欲作。「いとはん」とは、関西の方言で「お嬢さん」の意。京が特殊メイク(?)で演じるお嘉津は不器量ながらも美しい心の持ち主で、何のひがみもなく物事を真っ直ぐにしか見ない性質のお嬢さん。お嘉津の妄想シーンは、「いじらしい」の一言。ありきたりな美男美女映画に飽きている人には一層のおススメです。

『痴人の愛』(’60)は、私が大ファンの叶順子主演で、木村恵吾監督2回目のメガフォンの作品。谷崎潤一郎原作の衝撃作で、大映では過去に京マチ子、未来に安田道代が主演をつとめているように、女優として大映の看板を担わせる登竜門ともいうべき作品です。主人公のナオミを、あの色気たっぷりのくちびるで演じていると思うと、辛抱たまりません!

『お嬢さん』 (’61)は若尾文子&川口浩のゴールデンコンビが織りなす三島由紀夫原作のラブコメディ。若尾の愛くるしさと、川口の嫌みのない坊ちゃん振りにグッと引き込まれます。川口の実の奥さんである野添ひとみが若尾の友人役で出演しているのも一興です。

『でんきくらげ』(’70)は増村保造監督が渥美マリと組んだ意欲作。渥美演じる由美は男に弄ばれながらもしたたかで芯の強い女性。最後は、男どもをアッと言わせます。西村晃のベッドシーンでのハッスルぶりも一見の価値アリ(表現が昭和…)。増村調の代名詞であるハキハキ喋る演技のマリにあなたもメロメロになるのでは?

『成熟』(’71)は“レモン・セックス路線”の掉尾を飾る、湯浅憲明監督と関根恵子が組んだフレッシュな作品。山形県庄内平野での大ロケーションによって撮影された今作は、伝統行事にまつわる言い伝えで若者たちに巻き起こる大騒動を爽やかに描いた作品。関根恵子と篠田三郎のコンビの集大成です。

今月ご紹介した作品は、「大映女優祭」で上映されます。上映スケジュールは今月ご紹介した作品は、「大映女優祭」で上映されます。上映スケジュールはこちらでご確認ください。

山猫令嬢

製作年:1948年

終戦後、多くの人が涙した“母もの映画”の記念すべき第1作目!

いとはん物語

製作年:

女の幸福はその顔の美しいか、美しくないかだけで決まるものであろうか?
不器量でおかめ顔の心優しい女の運命を描いて、あたたかい涙と感動を呼ぶ文芸大作!

痴人の愛 [1960]

製作年:1960年

狂った欲望と、歪んだ愛撫に育てられた痴情の女! 文豪谷崎不朽の名作に、叶順子が体当たり!

お嬢さん

製作年:1961年

三島由紀夫の原作に、若尾文子が再び挑戦!
若尾文子が自らデザインした“お嬢さんスタイル”が話題になった作品!!

でんきくらげ

製作年:1970年

エキゾチックなルックス、セクシーなボディで70年代の週刊誌を賑わした元祖グラビアアイドル・渥美マリが、鬼才・増村保造と初めて組んだ“軟体動物”シリーズの傑作!
増村監督による「のびのびとヒロインに動いてもらう映画」とのコメント通り、その若さ溢れるプロポーションと、時には悪魔のようなしたたかさで、男をトリコにしてゆくヒロイン・由美役を、渥美マリはアンニュイなムードで見事に演じきった。

成熟

製作年:1971年

青い乳房がやわらぐ時---

秋祭りの夜実る
十六歳の成熟の恋---

「高校生ブルース」でデビューし、「おさな妻」「高校生心中 純愛」等で爆発的人気を呼び、話題作「遊び」で女優としての飛躍的成長を注目された関根恵子主演の青春映画!